外国の大学に在籍する学生が、日本の企業で報酬を受けながらインターンシップを行う場合には、原則として在留資格「特定活動(告示9号)」が必要です。特定活動9号は、外国人を一般の従業員として採用するための在留資格ではありません。外国の大学における教育課程の一部として、学生が専攻分野に関連する就業体験を日本で行うことを目的とした制度です。そのため、申請では、学生本人の在学状況だけでなく、
- 大学の教育課程との関係
- インターンシップと専攻分野との関連性
- 日本の受入企業における指導体制
- 実習内容と報酬
- 実習期間
- 受入れ人数
- 宿泊先や生活支援の体制
などが総合的に確認されます。当事務所では、特定活動9号に関する在留資格認定証明書交付申請について、外国人ご本人、受入企業、外国の大学、送出しに関係する機関の状況を確認し、必要書類の整理から理由書・実習計画書等の作成、追加資料への対応までサポートしています。このページでは、特定活動9号の制度概要、許可要件、受入企業の要件、必要書類、審査で重視されるポイントについて、実務上の注意点を含めて分かりやすく解説します。
このようなお悩みはありませんか?
海外の大学生を日本でインターンとして受け入れたい
✓ 報酬を支払う場合に、どの在留資格が必要か分からない
✓ 大学の専攻と実習内容が関連しているか判断できない
✓ 単位認定が必ず必要なのか確認したい
✓ 製造現場でインターンシップを行うことができるか知りたい
✓ 技能実習や特定技能との違いが分からない
✓ 受入れ可能な人数を確認したい
✓ 外国の大学との協定書や推薦書の内容を確認してほしい
✓ 実習計画書や指導体制をどのように説明すればよいか分からない
✓ 在留資格認定証明書交付申請を行政書士へ依頼したい
特定活動9号は、一般的な採用制度や人手不足を補うための制度ではなく、外国の大学に在籍する学生が、大学の教育課程の一部として日本で就業体験を行うための制度です。
制度の目的と実際の受入れ内容が一致していることを、申請書類によって具体的に説明する必要があります。
📖 この記事でわかること
特定活動9号とは
特定活動9号とは、外国の大学に在籍する学生が、大学と日本の受入機関との契約に基づき、大学の教育課程の一部として日本でインターンシップを行い、その活動について報酬を受ける場合に指定される在留資格です。正式には、法務省の特定活動告示第9号に定められている活動です。出入国在留管理庁は、海外の大学に在籍する学生が、日本企業で報酬を伴うインターンシップを行う場合には、特定活動告示9号による入国が必要であると案内しています。
特定活動は活動内容が個別に指定される在留資格
「特定活動」は、一つの共通した活動を対象とする在留資格ではありません。法務大臣が外国人ごとに活動内容を指定する在留資格であり、特定活動9号の場合は、指定書に記載された企業、実習内容、活動期間等の範囲内で活動します。したがって、在留カードに「特定活動」と記載されているだけでは、その外国人がどのような活動を行うことができるかを正確に判断することはできません。実際に認められている活動内容については、パスポートに添付される指定書を確認する必要があります。
特定活動9号の対象となる学生
特定活動9号の対象となるのは、原則として、次の条件を満たす外国人学生です。
- 外国の大学に在籍していること
- 当該大学を卒業又は修了した者に学位が授与されること
- 日本の大学等に在籍することなく、日本でインターンシップを行うこと
- インターンシップが外国の大学の教育課程の一部であること
- 日本の受入機関から報酬を受けること
- 実習内容が大学での専攻分野と関連していること
- 大学と受入機関との契約に基づいて実施されること
出入国在留管理庁の案内では、特定活動9号の対象者は、卒業又は修了によって学位が授与される教育機関に在籍している必要があるとされています。
大学に在籍していることが必要
特定活動9号は、外国の大学に現に在籍している学生を対象とした制度です。すでに大学を卒業している人や、大学に在籍していない人を、特定活動9号のインターンシップ生として受け入れることはできません。
短期大学・専門学校等の場合
教育機関の名称に「大学」に相当する表現が含まれていても、日本の大学と同様に学位を授与する教育機関であるとは限りません。
申請前に、次の事項を確認する必要があります。
- 教育機関の法的な位置付け
- 卒業時に授与される資格
- 学位の名称
- 修業年限
- 在籍する課程
- 教育機関を設置又は認可した政府機関
特定活動9号の基本要件
特定活動9号では、主として次の要件が確認されます。
確認項目 主な内容
学生の身分 外国の大学に在籍していること
教育機関 卒業又は修了により学位が授与される大学であること
教育課程との関係 大学の教育課程の一部として実施されること
契約関係 外国の大学と日本の受入機関との契約に基づくこと
専攻との関連性 大学での専攻と実習内容に関連性があること
実習期間 1年を超えず、通算して修業年限の2分の1を超えないこと
報酬 インターンシップ活動の対価として報酬が支払われること
指導体制 実習を指導・監督する担当者が配置されていること
受入体制 生活支援、宿泊先、安全管理等の体制が整備されていること
制度の目的 労働力の確保ではなく教育目的の実習であること
大学の教育課程との関係
特定活動9号のインターンシップは、学生個人が任意に参加する海外就労ではなく、外国の大学における教育課程の一部として実施される必要があります。出入国在留管理庁は、単位の取得が可能であるなど、学業の一環として実施されることを要件として案内しています。
教育課程の一部であることを示す資料
申請では、例えば次のような資料によって教育課程との関係を説明します。
- 大学と受入企業との協定書又は契約書
- 大学が作成した推薦書
- インターンシップ参加承認書
- 履修要項
- シラバス
- 単位認定に関する資料
- インターンシップ終了後の評価方法
- 学生が大学へ提出する報告書の様式
- 大学の担当教員による指導内容
単位認定がない場合
出入国在留管理庁の案内は、「単位の取得が可能である等」としており、単位認定だけを唯一の判断基準としているわけではありません。ただし、単位認定がない場合には、インターンシップが教育課程の一部であることを、他の資料によって十分に説明する必要があります。例えば、
- 卒業要件に関係する実習である
- 大学が正式に承認している
- 大学の教員が実習を評価する
- 実習結果が成績評価の対象となる
- 大学への報告書提出が義務付けられている
などの事情が重要になります。
専攻分野と実習内容との関連性
ンターンシップの内容は、学生が大学で学んでいる専攻分野と関連している必要があります。出入国在留管理庁も、インターンシップの内容と学生の専攻との関連性が必要であると明示しています。
関連性が認められやすい例
大学での専攻 日本での実習内容の例
機械工学 機械設計、CAD、設備保全計画、品質管理
電気・電子工学 回路設計、制御システム、電気設備の設計補助
情報工学 システム開発、プログラミング、ネットワーク管理
建築学 建築設計、施工計画、図面作成、BIM
経営学 市場調査、経営分析、販売企画、業務改善
国際関係・外国語 海外営業、貿易業務、翻訳、外国人顧客対応
観光学 観光企画、訪日客向けサービスの企画、外国語案内
食品科学 商品開発、品質管理、衛生管理、成分分析
関連性の説明が難しい例
・情報工学専攻の学生が、食品工場で包装作業だけを行う
・経営学専攻の学生が、倉庫で商品の仕分けだけを行う
・機械工学専攻の学生が、飲食店で接客だけを行う
・日本語専攻の学生が、製造ラインで組立作業だけを行う
・観光学専攻の学生が、ホテルの客室清掃だけを行う
インターンシップの期間
特定活動9号によるインターンシップの期間は、次の両方を満たす必要があります。
- 1年を超えないこと
- 通算して大学の修業年限の2分の1を超えないこと
この期間要件は、特定活動告示及び出入国在留管理庁のガイドラインに示されています。
修業年限ごとの考え方
大学の修業年限 インターンシップ期間の上限
4年制大学 通算2年以内。ただし、1回の活動は1年以内
3年制大学 通算1年6か月以内。ただし、1回の活動は1年以内
2年制課程 通算1年以内
1年制課程 通算6か月以内
実際には、大学の教育課程、予定する実習内容、在籍期間、卒業予定日などを踏まえて審査されます
過去のインターンシップ期間も確認される
同じ学生が過去に特定活動9号で日本のインターンシップに参加していた場合には、その期間も通算期間に含まれます。申請前に、過去の日本滞在歴、在留資格、実習期間を確認する必要があります。
報酬の取扱い
特定活動9号は、日本で行うインターンシップについて報酬を受ける場合の在留資格です。報酬とは、名称にかかわらず、インターンシップにおける活動の対価として支払われる金銭等をいいます。
報酬と実費弁償の違い
支払内容 一般的な考え方
実習時間に応じて支払われる金銭 報酬に該当する可能性が高い
月額で支払われる手当 活動の対価であれば報酬
成果に応じて支払われる金銭 報酬に該当する可能性が高い
実際に要した交通費 実費弁償となる場合がある
実際に要した宿泊費 実費弁償となる場合がある
航空運賃の負担 内容により実費負担として整理される場合がある
「手当」「奨学金」「生活補助費」という名称であっても、実質的に活動の対価であれば、報酬として判断される可能性があります。
労働関係法令との関係
インターンシップという名称であっても、企業の指揮命令下で業務に従事し、その対価として報酬を受ける実態がある場合には、労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法などの適用を受ける可能性があります。在留資格上の要件を満たすことと、労働関係法令を遵守することは別の問題です。
受入企業に求められる体制
受入企業には、外国人学生に対して適切なインターンシップを実施できる体制が求められます。出入国在留管理庁は、日本の受入企業において、学生を受け入れる十分な体制と指導体制が確保されていることを要件として示しています。
主な受入体制
・実習責任者を配置していること
・日常的な指導担当者を配置していること
・専攻に関連する実習カリキュラムが作成されていること
・実習の進捗を確認できること
・実習内容を記録できること
・事故や病気が発生した場合の連絡体制があること
・適切な宿泊先が確保されていること
・生活上の相談に対応できること
・日本語が十分でない学生への対応方法が定められていること
・労働関係法令その他の法令を遵守していること
・インターンシップ終了後に大学へ評価結果を報告できること
指導担当者
指導担当者については、単に名前を届け出るだけでなく、実際に学生を指導できる知識、経験及び勤務体制が必要です。実習場所にほとんど勤務していない役員や、学生の専攻分野と関係のない担当者を形式的に指導員とする場合には、指導体制の実効性について疑問を持たれる可能性があります。
受入れ人数の考え方
インターンシップ生は、無制限に受け入れられるものではありません。適切な教育及び指導を行える人数であることが必要です。ガイドラインでは、受入機関の常勤職員数を基礎として、受入れ人数の目安が示されています。
受入機関の常勤職員数 インターンシップ生の受入れ人数の目安
100人以下 5人以内
101人以上200人以下 10人以内
201人以上300人以下 15人以内
301人以上 常勤職員数の20分の1以内
常勤職員数の算定や、同時期に受け入れる人数、技能実習生の受入状況等によっては、追加の説明が必要となります。
技能実習生も受け入れている場合
第1号技能実習生を受け入れている場合には、技能実習制度の適正な実施を妨げないことや、インターンシップ生に十分な指導を行えることが確認されます。インターンシップ生と技能実習生の人数が多い場合には、指導担当者の配置、実習カリキュラム、指導時間、実習場所等について、より具体的な説明が必要になることがあります。
対象となる業務
特定活動9号では、大学での専攻内容を活用し、教育上の効果が認められる実習を行う必要があります。主な例は次のとおりです。
分野 実習内容の例
機械・製造技術 設計、CAD、製造工程分析、品質管理、設備改善
電気・電子 回路設計、制御技術、電気設備の点検計画
情報通信 プログラミング、システム開発、データ分析
建築・土木 設計補助、施工計画、測量データ分析、BIM
経営・経済 市場分析、業務改善、財務分析、販売企画
貿易・国際関係 海外取引、輸出入実務、市場調査、外国語資料作成
観光 観光商品企画、訪日外国人向け企画、地域観光分析
食品・農学 品質検査、商品開発、衛生管理、栽培技術の研究
実際に認められるかどうかは、学生の専攻科目、実習計画、活動時間の配分、指導体制等によって判断されます。
対象とならない可能性が高い業務
次のような活動が実習の大部分を占める場合には、特定活動9号の教育目的と一致しないと判断される可能性があります。
- 製造ラインでの反復作業
- 部品の単純な組立て
- 商品の袋詰め
- 倉庫内での仕分け
- 荷物の運搬
- 清掃
- ベッドメイキング
- 客室清掃
- 調理補助だけを行う活動
- 皿洗い
- レジ業務
- 配送
- 農作物の収穫だけを行う活動
- 指導を伴わない補助作業
付随的な作業
専門的な実習に付随して、現場の基本作業を体験することが直ちに否定されるわけではありません。ただし、付随的作業が活動の中心となる場合には、実質的な労働力として受け入れていると判断される可能性があります。
技能実習・特定技能との違い
特定活動9号、技能実習及び特定技能は、いずれも外国人が日本の事業所で一定の活動を行う制度ですが、目的や対象者が異なります。
| 項目 | 特定活動9号 | 技能実習 | 特定技能 |
| 主な目的 | 外国の大学の教育課程としての就業体験 | 技能等の修得・移転 | 人手不足分野での就労 |
| 対象者 | 外国の大学に在籍する学生 | 制度上の要件を満たす外国人 | 技能・日本語要件等を満たす外国人 |
| 大学在籍 | 必要 | 不要 | 不要 |
| 専攻との関連性 | 必要 | 大学の専攻は原則不要 | 大学の専攻は原則不要 |
| 教育課程との関係 | 必要 | 外国の大学教育課程とは別制度 | 不要 |
| 活動期間 | 1年以内かつ修業年限の2分の1以内 | 制度上の期間 | 在留資格ごとの期間 |
| 転職 | 指定された実習活動が前提 | 原則として制限あり | 一定の要件の下で可能 |
| 家族帯同 | 個別確認が必要 | 原則不可 | 特定技能1号は原則不可 |
無報酬インターンシップとの違い
海外の大学に在籍する学生が日本でインターンシップを行う場合、報酬の有無と活動期間によって、必要な在留資格が異なります。
| インターンシップの内容 | 原則として検討される在留資格 |
| 報酬あり | 特定活動(告示9号) |
| 無報酬・90日を超える | 文化活動 |
| 無報酬・90日以下 | 短期滞在 |
出入国在留管理庁も、海外の大学生による無報酬インターンシップについて、90日を超える場合は「文化活動」、90日以下の場合は「短期滞在」と案内しています。
審査で重視されるポイント
特定活動9号の審査では、書類上の形式だけでなく、実際に教育目的のインターンシップが行われるかどうかが重視されます。
1 外国の大学が対象となる教育機関であること
大学の設置根拠、認可状況、学位授与の有無、修業年限などが確認されます。
2 学生が現に大学へ在籍していること
在学証明書、学生証、成績証明書、卒業予定日等により確認されます。
3 大学の教育課程の一部であること
大学の推薦書や協定書だけでなく、単位認定、成績評価、報告書提出等の仕組みが確認されます。
4 専攻と実習内容に関連性があること
履修科目、成績証明書、シラバス、実習計画等を比較して判断されます。
5 実習内容が具体的であること
「日本の技術を学ぶ」「企業文化を体験する」といった抽象的な説明だけでは、活動内容が十分に伝わらない場合があります。
6 受入企業に指導能力があること
企業の事業内容、従業員数、実習場所、指導担当者の経験、過去の受入実績等が確認されます。
7 労働力の確保を目的としていないこと
人手不足の部署に学生を配置し、一般従業員と同じ作業を長時間行わせる計画は、制度の趣旨に合わないと判断される可能性があります。
8 報酬・住居費等が明確であること
学生が受け取る報酬、控除される費用、住居の内容、渡航費の負担者等が確認されます。
9 送出しに関係する機関の役割が明確であること
大学と受入企業の間に紹介会社や現地機関が入る場合には、各機関の役割、契約関係、学生が負担する費用等を明らかにする必要があります。
よくある不許可・追加資料事例
事例1 大学の専攻と実習内容の関連性が弱い
学生の専攻は経営学であるものの、実際の活動が工場内の組立てや梱包作業を中心としていたケースです。
改善のポイント
経営学の知識を活用するのであれば、市場分析、生産管理、原価分析、業務改善等の具体的な実習内容を設定する必要があります。
事例2 大学の教育課程との関係が明確でない
大学の推薦書は提出されているものの、単位認定、成績評価、報告方法等が説明されていないケースです。
改善のポイント
大学がインターンシップを教育課程としてどのように位置付けているかを、履修要項、評価方法、担当教員の説明書等によって補足します。
事例3 実習内容が単純作業に偏っている
実習計画上、製造ライン作業、清掃、運搬等が大部分を占めているケースです。
改善のポイント
専門知識を活用する実習を中心に再構成し、単純作業が必要な場合には、その教育上の目的と時間配分を明確にします。
事例4 受入れ人数に対して指導者が少ない
多数のインターンシップ生を受け入れる一方で、指導担当者が1人しか配置されていないケースです。
改善のポイント
実習場所ごとに指導担当者を配置し、担当人数、指導方法、面談頻度、記録方法等を明らかにします。
事例5 協定書と実習計画書の内容が一致しない
協定書では6か月、申請書では8か月、雇用条件書では1年と記載されているなど、期間や条件に相違があるケースです。
改善のポイント
申請前に全ての書類を照合し、期間、報酬、実習場所、活動内容等を統一します。
事例6 紹介機関への高額な費用負担がある
学生が紹介料、保証金、違約金等を負担しているケースでは、制度の適正性について詳細な説明を求められる可能性があります。
改善のポイント
学生が負担する費用の内訳と根拠を明確にし、不適切な保証金や違約金等が設定されていないことを確認します。
申請手続の流れ
特定活動9号で外国人学生を日本へ受け入れる場合には、通常、在留資格認定証明書交付申請を行います。
1 学生・大学・受入企業の要件確認
学生の在籍状況、大学の学位授与権限、専攻、実習内容、期間等を確認します。
2 大学と受入企業との協定・契約
実習目的、期間、内容、指導体制、評価方法、責任分担等を定めます
3 実習計画の作成
月別又は週別の実習内容、指導担当者、実習時間、評価方法等を整理します。
4 必要書類の収集・翻訳
外国語で作成された書類には、原則として日本語訳を添付します。
5 在留資格認定証明書交付申請
原則として、受入企業の所在地を管轄する地方出入国在留管理官署へ申請します。オンライン申請を利用できる場合もあります。
6 追加資料への対応
審査の過程で、大学の位置付け、専攻との関連性、実習内容、報酬、受入体制等について追加資料を求められることがあります。
7 在留資格認定証明書の交付
交付された在留資格認定証明書を学生へ送付又は電子交付の方法で共有します。
8 在外公館での査証申請
学生が居住する国・地域を管轄する日本大使館又は総領事館等で査証を申請します。
9 日本への入国・インターンシップ開始
入国後は、指定書、実習計画、雇用条件等に従って活動を開始します。
主な必要書類
実際の必要書類は、学生、大学、受入企業、実習内容等によって異なります。
学生に関する書類
・パスポートの写し
・顔写真
・在学証明書
・成績証明書
・学生証の写し
・卒業予定日を確認できる資料
・履修科目又は専攻内容を確認できる資料
・履歴書
・過去の日本への入国歴を確認できる資料
・過去のインターンシップ歴に関する資料
外国の大学に関する書類
・大学の概要
・大学の設置又は認可を示す資料
・学位授与権限を示す資料
・大学と受入企業との協定書又は契約書
・大学の推薦書
・インターンシップ承認書
・教育課程上の位置付けを示す資料
・単位認定又は成績評価に関する資料
・担当教員に関する資料
受入企業に関する書類
・登記事項証明書
・会社案内
・直近年度の決算書
・法定調書合計表等
・事業内容を説明する資料
・組織図
・実習場所の概要
・常勤職員数を確認できる資料
・過去の外国人インターンシップ生の受入実績
・技能実習生等の受入状況を確認できる資料
インターンシップに関する書類
・実習計画書
・実習カリキュラム
・実習予定表
・指導体制図
・指導担当者の経歴書
・雇用契約書又は実習契約書
・報酬及び支払方法を示す資料
・勤務時間・休日を示す資料
・宿泊施設に関する資料
・生活支援体制を説明する資料
・緊急連絡体制を説明する資料
・理由書・受入れ経緯説明書
インターンシップ開始後の注意点
特定活動9号は、許可を取得して入国すれば終了する手続ではありません。受入企業は、入国後も実習計画に沿った適切な運用を行う必要があります。
実習記録を残す
次のような記録を残しておくことが望まれます。
- 出勤記録
- 実習日誌
- 指導記録
- 面談記録
- 評価記録
- 報酬の支払記録
- 大学への報告記録
- 事故・トラブルへの対応記録
活動内容を変更しない
申請時には設計・品質管理の実習としていたにもかかわらず、入国後に製造ライン作業だけをさせるなど、実態が申請内容と異なる運用は避けなければなりません。
実習を中止する場合
学生が退職又は帰国した場合、大学が実習を取り消した場合、受入企業が実習を継続できなくなった場合などには、必要な届出や在留資格上の対応を確認する必要があります。
受入企業が注意すべきポイント
インターンシップ生を一般社員の代替にしない
欠員補充、繁忙期対応、人件費削減等を主な目的として学生を配置すると、制度の趣旨に合わないと判断される可能性があります。
実習計画と実際の活動を一致させる
申請時に提出した実習計画書は、入国後の運用基準になります。現場担当者にも計画内容を共有し、予定外の作業を恒常的に行わせないことが大切です。
報酬からの控除を明確にする
住居費、水道光熱費、食費等を控除する場合には、金額と根拠を契約書等に明示し、本人の理解を得ておく必要があります。
外国の大学と継続して連絡を取る
入国後も、実習状況、欠勤、事故、成績評価等について大学と連絡できる体制を維持します。
労働災害への備えを行う
業務中の事故に備え、労災保険の適用関係、民間保険、緊急搬送先、連絡先等を事前に確認します。
よくある誤解
誤解1 海外の大学生であれば誰でも対象になる
大学への在籍だけでは足りません。学位を授与する大学であること、教育課程の一部であること、専攻と実習内容に関連性があることなどが必要です。
誤解2 企業が採用したい学生をインターンとして呼べる
特定活動9号は採用試験や試用期間の代わりとなる制度ではありません。大学の教育課程として実施される必要があります。
誤解3 大学の推薦書があれば許可される
推薦書は重要な資料ですが、それだけで許可されるものではありません。実習内容、専攻との関連性、期間、報酬、指導体制等も審査されます。
誤解4 単純作業も社会経験なので認められる
現場を理解するために一部の基本作業を体験することはあり得ますが、単純作業が実習の中心となる場合には、教育目的のインターンシップとして認められない可能性があります。
誤解5 インターンシップなので労働法は適用されない
活動の実態によって労働者に該当する場合には、労働関係法令が適用される可能性があります。
誤解6 特定活動9号からそのまま日本で就職できる
特定活動9号は、外国の大学に在籍しながら教育課程の一部として実習するための在留資格です。
インターンシップ終了後に日本企業へ就職する場合には、卒業、職務内容、学歴との関連性等を確認し、「技術・人文知識・国際業務」など適切な在留資格の取得を別途検討する必要があります。
在留資格変更が可能かどうかは、卒業時期、現在の在籍状況、インターンシップの終了理由、就職先での職務内容等によって異なります。
よくある質問(FAQ)
Q1 外国の大学を休学中でも申請できますか?
休学中であっても大学に在籍している場合はありますが、インターンシップが大学の教育課程の一部として認められているかが問題になります。休学の理由、在籍上の取扱い、単位認定、卒業予定時期等を大学に確認する必要があります。
Q2 大学を卒業した後でも特定活動9号を取得できますか?
原則として対象になりません。特定活動9号は、外国の大学に在籍する学生を対象とした制度です。
Q3 大学の専攻と完全に同じ業務でなければなりませんか?
科目名と業務名が完全に一致する必要があるとは限りません。ただし、大学で学んでいる知識と実習内容との間に合理的な関連性が必要です。
Q4 工場でのインターンシップは認められますか?
工場で実施するという理由だけで対象外になるわけではありません。設計、生産技術、品質管理、工程改善、設備保全等の教育的な実習であれば対象となる可能性があります。
一方、製造ラインでの反復作業が中心の場合には、制度の趣旨に合わない可能性があります。
Q5 報酬はいくら支払えばよいですか?
在留資格上の判断だけでなく、最低賃金法を含む労働関係法令の適用を確認する必要があります。
実習時間、業務内容、労働者性、住居費等の控除を含めて検討します。
Q6 複数の事業所で実習できますか?
申請時に実習場所、活動内容、指導体制等を明確にし、指定された活動の範囲内である必要があります。
入国後に実習場所を追加又は変更する場合には、事前に地方出入国在留管理官署へ確認することが安全です。
Q7 家族を日本へ連れてくることはできますか?
特定活動は指定内容によって取扱いが異なります。特定活動9号の学生について、当然に配偶者や子の家族帯同が認められるものではありません。在留期間や扶養関係を含め、個別に確認する必要があります。
Q8 インターンシップ終了後に同じ会社へ就職できますか?
卒業後に行う業務が「技術・人文知識・国際業務」などの要件を満たせば、就労資格を取得して同じ会社へ就職できる可能性があります。
ただし、特定活動9号の許可が、将来の就労資格の許可を保証するものではありません。
当事務所のサポート
当事務所では、特定活動9号による外国人インターンシップについて、外国人ご本人だけでなく、受入企業、からのご相談にも対応しています。例えば、次のようなご相談を承っています。
- 特定活動9号に該当するか確認したい
- 外国の教育機関が対象となる大学か確認したい
- 専攻と実習内容の関連性を確認したい
- 大学との協定書の内容を確認したい
- 大学の推薦書に記載する事項を整理したい
- 実習計画書を作成したい
- 指導体制をどのように説明すればよいか分からない
- 受入れ可能人数を確認したい
- 報酬や住居費の取扱いを整理したい
- 在留資格認定証明書交付申請を依頼したい
- 追加資料提出通知への対応を依頼したい
- オンライン申請を依頼したい
特定活動9号では、学生本人の書類だけでなく、外国の大学と日本の受入企業双方の資料が重要です。
当事務所では、申請書類の作成に加え、教育課程との関係、専攻との関連性、実習内容、指導体制、報酬、受入れ経緯等を整理し、申請内容を分かりやすく説明するための理由書や補足資料の作成にも対応しています。
公的情報
特定活動9号の申請を検討する場合には、最新の告示、ガイドライン及び出入国在留管理庁の案内を確認することが大切です。
- 在留資格「特定活動」
- 在留資格「特定活動」(インターンシップ・サマージョブ・国際文化交流)
- インターンシップをご希望のみなさまへ
- 特定活動告示
- 外国の大学の学生が行うインターンシップに係るガイドライン
- 在留資格認定証明書交付申請
- 在留申請のオンライン手続
- 地方出入国在留管理官署一覧
- 在留審査処理期間
※制度改正等により内容が変更される場合があります。
最新情報は出入国在留管理庁等の公表内容をご確認ください。
