「この仕事内容で許可されますか?」技術・人文知識・国際業務で相談が多い職種と審査のポイント

更新日:2026年6月12日


在留資格「技術・人文知識・国際業務」のご相談で最も多い質問の一つが、「この仕事内容で許可されますか?」というものです。

実際には職種名だけで許可・不許可が決まるわけではありません。出入国在留管理庁では、実際の業務内容本人の学歴・職歴との関連性などを総合的に審査しています。今回は、行政書士として相談を受けることの多い職種について解説します。

「営業職」だから不許可になるわけではありません

営業という名称だけを見ると、「専門職ではないのでは?」と思われることがあります。

しかし、例えば

  • 海外企業との契約交渉
  • 英語・中国語による商談
  • 海外マーケティング
  • 海外市場調査

などを担当する場合は、国際業務として認められる可能性があります。反対に、

国内営業だけを行う場合は、仕事内容を十分説明できる資料が重要になります。

ITエンジニアは許可されやすい?

ITエンジニアは代表的な対象職種ですが、すべて許可されるわけではありません。審査では

  • システム設計
  • ソフトウェア開発
  • ネットワーク構築
  • AI・DX関連業務

など、専門知識を必要とする業務かどうかが確認されます。

通訳・翻訳業務

通訳・翻訳は典型的な国際業務です。しかし、実際には通訳は週1時間だけで、残りは工場作業

というような勤務内容では、在留資格との適合性が問題になる場合があります。業務全体の中で、

専門業務がどの程度を占めるかも重要です。

事務職は注意が必要です

相談の中でも多いのが「事務職です。」というケースです。しかし、事務というだけでは判断できません。

例えば

  • 海外取引管理
  • 英文契約書作成
  • 国際物流管理
  • 海外送金管理

などであれば、専門性を説明できる可能性があります。一方、単なる一般事務では、慎重な検討が必要です。

職務内容説明書が重要

実務では、職種名よりも職務内容説明書の方が重要になります。例えば営業とだけ書くのではなく、

  • 海外顧客との契約交渉
  • 英語によるプレゼンテーション
  • 海外市場分析
  • 輸出入契約管理

など、具体的に記載すると、審査官にも専門性が伝わりやすくなります。

行政書士の実務ポイント

私が企業からご相談を受ける際、最初に確認するのは、「その方は一日中、何をして働く

のですか。」という点です。職種名だけではなく、実際の仕事内容を詳しく伺うことで、

適切な在留資格の判断や、職務内容説明書の作成につなげています。

まとめ

「技術・人文知識・国際業務」の審査では、職種名だけで判断されることはありません。

ポイント

  • 実際の仕事内容が重要
  • 学歴・職歴との関連性を説明する
  • 専門性を具体的に示す
  • 職務内容説明書を充実させる
  • 業務全体を分かりやすく説明する

申請前に仕事内容を整理することで、許可の可能性を高めることにつながります。